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バスルームは企画のアイデア製造工場

2011年03月19日

わざわざ遠くまで行かなくても、やろうと思えば日常生活のなかで薄暗がりの魅力を体験する機会も持てる。その場所は、バスルームだ。現在は、さまざまなタイプのバスライトがある。わたしの著書の『頭がよくなる照明術』(PHP新書)でも、ご紹介したとたんにお問い合わせが殺到した。小型で防水加工しやすく長寿命のLEDが仕込まれたバスライトは、カラフルにバスルームを染め上げる手軽な非日常の演出道具。ブルーライトにしておけば、バスルーム全体がブルーの世界に包まれ、海のなかにいるような気分になるのだ。狭い空間ならではの手軽な楽しみ方だ。特に面白いのは、バスルームの照明の明るさを気軽に変えられる調光器だ。付属のアダプターを自分のバスルームの照明に取り付けるだけで、明るさを自由に変えられる。工事いらずの照明リフォームだ。専用のリモコンは、バスタブに浮かべて楽しめるLEDライト。野球のボールを少し大きくしたような球形で、湯に浮かべたときに好きな色のライトにしたり、グラデーションで色が変わるようにするなど、楽しめる。わたしのオススメは、調光器でバスルームの明るさを1%にすること。1%というと想像しにくいかもしれないが、見えるか見えないかの薄暗がり。目が慣れてくるに従って、シャンプーや石鹸の位置もわかるようになる。自分のすべての感覚がとぎすまされてくるのを感じられるのだ。このなかにいると、現実に起こっているすべてのことは遠い出来事のように思えてくるから、不思議だ。この薄暗がりのバスルームに球形の調光器をあえて白い色で浮かべるのも、美しい。月夜の晩のススキの原。ぽっかりと空いた場所に小さな池があり、そこに映り込んだ月が輝いている、そんな想像までかきたてられる。幻想的な雰囲気を体験できるのだ。こういったバスライトを活用しなくても、今日から手軽に薄暗がりの魅力を体験できる方法もある。バスルームの照明は完全にオフに。隣の洗面所の電気も消そう。大抵、バスルームのドアはすりガラスになっているので、洗面所の電気をつけておくと明るすぎるのだ。洗面所のドアを数センチあけて、廊下やリビングルームから漏れてくる光を少しだけ招き入れる。これで、1%の明かりの完成だ。もし、「これでは怖い」と感じたら、洗面所のドアをもう少し開けば、バスルームの明るさは10%や20%に変えられる。いわば、洗面所のドアが、調光器の役割を果たすのだ。この幻想空間のなかでは、クリエイティブなアイデアが浮かびやすくなる。企画のアイデアが浮かばない、人間関係に煮詰まっているなどの仕事の悩みはもちろん、プライベートでも、新たな発想を生むのに、この幻想空間は最適だ。このなかで過ごしてから外へ出ると、別世界からのご帰還。リフレッシュして、新たな気持ちで前へ進めるはずだ。ときには、バスルームの片隅に小さなキャンドルを置くのもイイだろう。コーナーで輝くキャンドルは、バスルーム全体を明るく照らし上げる。小さな光が一つだけでも、想像以上に明るいことにビックリするだろう。光の魅力を再認識できるはずだ。小さな空間なだけに、自分好みにカンタンに変えられるのが、バスルームのよさだ。使い方次第で企画のアイデア製造工場にだってなる。日常から解き放たれて凝り固まった頭をリフレッシュしてみたいと思ったら、まずはバスルームを活用してみよう。