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ロレックスを作っているスイス

2012年01月04日

私がセイコーの腕時計をして取締役会に行くと、シチズンの人たちが露骨に嫌な顔をして「センセー。どうしてセイコーをお買いになるのですか?」ときいた。私はそれに対してまず第一にセイコーとシチズンを比べると、セイコーのデザインが圧倒的にいいからだと答えた。もう一つ、私は日本のメーカーが自社品愛用に傾く心情はわからないではないが、自社製品ばかり使っていたのでは、ライバル会社の商品を研究するチャンスがないではないか、従って自社製品のどこを改良したらよいかも見当がつかなくなるじゃないか、と反論した。向こうも返事に窮して、それ以上は私を追及しなかった。その後、何年もたってから、シチズンもいくらかデザインに頭を使うようになり、私の気に入ったものができてきたので、現在では、シチズン製を三つ持っている。しかし、私が腕時計をいくつも持ち、机の引出しの中にほったらかしにするようになった頃には、日本の時計メーカーの生産量は、ロレックスを作っているスイスの倍以上もあるようになっていた。何と全世界で年間に三億五千万個も腕時計がつくられるようになっていたのである。