「その留学だけどね、留学生は他の何も知らなくてもいいから、その国の言葉だけはしつかり学んでいくべきだよ。十年以上も勉強しながら、言葉ができないというだけで、結局、専攻分野の学問を修了できないまま帰国せざるをえなかった優秀な学生をずいぶん見たよ」私かそういうと、スタッフの一人が異議を唱えた。「私の恩師は、アメリカで勉強したんですが、アメリカからお客が来ると逃げていましたよ。英語ができないからっていいまして。じゃあ博士号はどうやってとったんでしょう?」「私はアメリカで勉強していないので、正確にはわからないが、私の友人にも、アメリカで博士号をとったのに、英語で話せというと怒り出すのがいる。その友人がいうには、韓国人はもともと要領がいいので、言葉ができなくても、理工系の博士課程(ドクターコース)くらいなら、論文の説明を丸暗記するだけでなんとかパスできるというんだ。ヨーロッパではそんなことは少ないがね」こういった、博士課程だけを外国留学で終えるというやり方はおおいに問題だと思う。みんなあからさまにはいわないが、留学経験者のほとんどがその弊害を認めている。